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Saturday 8 March 2014

私のお産 パート2


こちら南仏。
カーニバルの季節を迎え、ミモザも咲き乱れております。
娘が生まれて約3週間、助産師さんに自宅に来てもらい、体重が順調に増えているかチェックしてもらいました。
午後1時45分に来てくれるはずだったけど、授乳中、朝のバタバタ時に、助産師さんより入電。。。

助産師さん「もしもし?今日の訪問時間だけど、今から10分後に行ってもいいかしら?」

私「ええ!?今からですか?どうして?」

助産師さん「私、昨夜用事で起きていなくちゃいけなくて、今日は午後から昼寝したいのよ」

私「(絶句)わ、わかりました。。でもあと20分後でお願いします、今丁度授乳中なので。。」

理由があまりにも正直過ぎて、なんだかもう笑ってしまいました。。。
「私、昼寝したいから」が理由になる国、フランス。。。恐るべし。


さてさて、前回の記事の続きより。。。早くお産話を完結してしまいたいと思います(汗)

さて、病院に着いたものの、家に帰されないか心配だった私。
その心配は無用だったようで、早速陣痛室に通してもらい、助産師さんが分娩監視装置をつけてくれ、問診、それから子宮口の開きをチェックしてくれました。
すると、すでに4cm開いている! ρ )おおおーーー
麻酔は子宮口2-3cm開いてから打てるので、すぐに分娩服に着替え、分娩室に入って麻酔を打つことに。私、、、実はこの麻酔の針の痛みの方が陣痛より怖かったんです。。。あのキーンと尖った痛みが「痛み」のカテゴリーの中でも一番苦手かも。
分娩室で一人、麻酔医を待つ時のドキドキ。。。

足音が聞こえて、いよいよ来たなーと思ってたら、そこに母登場!
しかもカメラ持ち!(爆)

母「はい、こっち向いてー!」

その場で分娩の準備をしている助産師さんにも笑われてしまいましたよ。
林家パー子並みにシャッターを押している母。。。あんたの娘は今から人生初の大仕事なんでっせー(; ・ ̄)=3 フゥ...

麻酔医の先生が入ってきて、麻酔の時の姿勢を説明され、助産師さんの手をぐうっと握って我慢。針がぐううーっと腰のあたりに入ってくる感覚があり、なんだか少ししびれたような感覚が右足に走って、脂汗が吹き出しました。はい、終わり!と言われ、そのまま分娩台に横たわり、しばし子宮口がさらに開くのを待つ。陣痛の強さに合わせて麻酔の量が調節されます。きちんといきめるように、完全に痛みは除かれる訳ではなく、陣痛の波が自分でも感じることができました。

相方さんが滅菌服に着替えて、分娩室へ入ってきてからは、助産士さんもどこへやら。。。二人で分娩室に残され、ひたすら子宮口がもっと開くのを待つのみ。
相方さんの手を握りながら、陣痛がきた時は、4秒鼻から息を吸って、10秒腹式呼吸で息を吐き出す。。。これが麻酔なしだったら、どんな痛みなのか。。。うー、想像しただけでも怖い。。それから20分ぐらいして、破水したのかなんだか濡れた感覚があり、助産師さん、そして先生が分娩室に入ってきました。

先生「アンシャンテ、今日はあなたの担当の先生は当直じゃないから、僕が取り上げるねー」何とも気楽な挨拶。

私「は、はい、、、アンシャンテ、、、」

色々聞きたいことがあったけど、痛みと緊張でそれどころじゃない!
分娩台の足置き場が設置され、いよいよ分娩体制!
相方さんが手を握ろうとしてくれたけど、それよりも分娩台についているハンドルを握る方が力が入るわ!かわいそうだけど、手を払いのけてしまいました。。。ごめんね、夫よ。。。

先生「はい!もう頭が見えてきてるよー」

助産師「はい!陣痛の波が来たら、う○ちする時みたいに長く息みなさい!」

一回目の波、到来!
うーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん!!!!

先生「違う違う!」
私の横に来て、身振りで力の入れ方を教えてくれる。
力を入れて息む場所が違うとのこと、上半身に力が籠ってしまっているらしい。
下半身にもっと力を入れないと!

2回目の波がきたーー!
はい、せーーーーの!うーーーーーーーーーーーーーーーーん!息継ぎ1回、うーーーーーーーーーーーーーっん!

先生「そうそう、そのまま、次も同じように息んで!」

助産師さんが、私のお腹をぐうううううっっと押さえる!
頭の中で、「これ、(何回も言いますが)麻酔なしじゃすごい痛かっただろうなーー」なんて結構、冷静だった私。

3回目の波に合わせて、二回の息みを繰り返す。
なんだか先生が下の方でハサミを持っているのが目に入る!
まさか!会陰切開!?

先生「その調子でいいから、もっと長く息みなさい!」

4回目、意識して今までよりもっと長く息む。
分娩台から体がずり落ちそうになり、姿勢を立て直す。

はい、せーーーーの!うーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーんん!!!!!
5回目の息み!なんだか大きな塊が体の下の方を通過した感触!
次の瞬間、大きな赤ちゃんの泣き声!おんぎゃーーーーおんぎゃああーーー!
この時思ったこと「ほんとうに赤ちゃんっておんぎゃーって泣くんだ。。。」
助産師さんが「23時44分!!」と大きな声で言ったのが聞こえて、
先生が「ほら、あなたの赤ちゃんだよ!」と差し出してくれて、自分の手で胸まで持ってきた瞬間、でも涙で赤ちゃんの顔がよく見えない。。。
小さい、でもすごくあたたかいものが私の胸に乗せられて、大きな声で泣いている。ああーーー、ほんとに私の中から出てきた。。。

先生が臍の緒を切るように、相方さんにハサミを渡そうすると、「No No!」と言う相方。おいおい!それぐらいで何を怖がってんだ!(私の心の声)再度促されると、ハサミを手に持ち、相方さん、臍の緒を切断。後で、この時のことを聞くと、「そんな、臍の緒切るなんて思ってみなかったし、もし失敗したらいけないと思って。。切る時は、もう切断箇所だけ見ていたよ」まあ、あたりは血だらけだったろうし、まともに赤ちゃんが出てくるところなんて見ていたら、男の人は卒倒するなんてよく言うし。。。

胸にのせられた我が子をまじまじと見つめ、手の指も5本あって、とっても小さいけど爪もきちんと生えている。。。まつげもあるよー。。。
不思議だ。。ほんとに不思議だ。私のお腹の中で、顕微鏡でしか見えない卵から細胞分裂を繰り返して、9ヶ月かけて、こんな風に一人の人間の姿になるなんて。。。この時、やっぱり神様はいるんだなと、思いました。「ここは口、ここは鼻、足の指の長さはここが一番長くて、ここが一番短い指。。。」と言う風に細胞に情報が伝達されて体が出来上がっていく様は、まさに神業でしかないんだ。

さて、そんなことを考えていたら、、、、

先生「すこーしだけ、会陰切開しました。でも斜めに切ってはいないし、自然裂傷と同じぐらいのキズだから、すぐ治るよ」

。。。。やっぱり、切られていたのね。。。私。

でも、なにはともあれ、母子共に無事に出産を終えることができた安堵感にしばらく浸りながら、分娩台の上で脱力。。。。

この後「後産」と言われる、胎盤を出す為に、先生が私のお腹をぐううーーーっと押しながら、助産師さんが胎盤を引き出しました。ちらっと、大きなグロテスクな赤い塊らしきものが見えた気がしたけど、、、実際痛みはないけど、こういう風に視覚を通して血を見てしまうと痛みを感じてしまいそうだから、見ない見ない。。。

それから2時間、赤ちゃんを胸の上に乗せてもらい、しばし休憩。。。。。

はあアーーーーーー、終わった。。。ほんとに終わったんだ。。。。
病院に着いてから3時間。長丁場を覚悟していたので、なんだか少し拍子抜け。
去年の7、8月の悪阻の時の方がほんとに長くて、苦しくて、妊娠なんて二度とするものか。。と思っていたぐらい。和痛分娩だったというお陰もあるけど、これなら2、3人目も産める、なんて思ってしまいました(^^;)

相方さんからかけらた「ほんとに、よくがんばってくれたね、ありがとう、世界で一番美しいね、僕たちの宝物だよ。」
この言葉が何より嬉しかった。
出てきた我が子を見て、夫に似ているところをまず一番最初に探しました。
自分に似てるより、やっぱり夫に似てる方が嬉しい、ってこれは私の母も言っていたことだけど、ほんとですね。

それから私の母も、滅菌服を来て分娩室へ。
第一声「奈良の大仏さんみたいな顔やなー、この間帰国したとき大仏さん見に行ったからちゃう?はは!」
私でもなく、相方さんでもなく、仏とは。。。。ありがた過ぎて怒れないよ。。。
それから1時間近く、相方さんは一眼レフを持ち込み、母はデジカメで、シャッターを切りまくり、ビデオを回しまくり、撮影会。

病室へ移る前に、赤ちゃんの体重、身長、頭まわりを計ってもらいました。
3210g、49cm、33cm。こんな小さな体で一生懸命、私たちのもとに来てくれました。ほんとに、ありがとう。未熟な新米母ちゃんと父ちゃんですが、精一杯頑張るので、これからよろしくお願いしますね。

Sunday 2 March 2014

私のお産 パート1


よし!今のうち!
娘が生まれて約3週間、慣れない昼夜逆転生活に既にヒーヒー言っております。
ブログを書こう、と思いつつも、娘と一緒に寝てしまう私。。。
今眠りに入った娘が目を覚まさないうちに、そして私に余力があるうちに、出産のことを書いてしまおうと思います!

人のお産話を聞いては、自分のお産はどんな風になるんだろうと日々想像していました。私の場合、やっぱり一番気になるのは「どんな痛みがやってくるんだろう?」ということ。陣痛が一日以上続く人や、うちの母親みたいに、痛みで吐いたなんて。。。ことを言う人がいたり。。。
特段、痛みに弱いと思ったことはないけれど、和痛分娩という選択肢があるフランスでは、敢えて自ら「壮絶なる痛み(私の想像)」を経験することはないと思い、私は和痛分娩を選びました。

最後の検診が終わったあとから、ちょくちょくおしるしらしきものがあり、
そして検診から5日目の朝。用事を済ませようと、歩いて出掛けると、10分間隔の規則的な痛みがやって来ました。以前から前駆陣痛らしい不規則なお腹の痛みはあったものの、規則的な痛みはこれが初めて。きゅうーーーっと子宮が収縮するような痛みで、少し歩いてはまた立ち止まって、前屈みになりながら痛みが去るのを待つという感じ。

母「(腕時計を見ながら)はい!今ので10分!やっぱり規則的に来てるわ!ふらちゃんに帰ってきてもらうか?」

私「。。。ううん、でもこの痛みぐらいでは病院には行けへんと思う。まだ我慢できるもん」

タイムキーパーの母。
隣りで、自分が最初の子(私の姉)を出産する時には、痛くてすぐ病院に行ったら、まだまだと言われて2回も家に帰された云々の話をしています。
その話を聞いて余計、病院なんてまだ行けない。。。

それから午後には、間隔が8分、7分、また10分に戻ったりを繰り返し。。。
陣痛の波が去ると、不思議なぐらい、普通に歩いたりできるし、しかもお腹は普通に空くので、今晩病院にいくかもしれない!→そしたらしばらくは食べれない!→必死で夕飯の準備をする!
早めに帰ってきた相方さんと母と三人での妊婦生活最後の夕飯。(になるかもしれないと思いつつ。。。)
痛みが来ると食べるのを止め、母に腰をさすってもらう。相方さんもさすってくれるけど、全然違うポイントをさするので、止めてもうら。
痛みが去ると、また食事を再開。次はいつ食べれるか分からないので御飯も一応二杯食べておく。

母「間隔がもう6分になってるで!病院に行った方がいいんちゃう!?」

私「、、、、うーーーん、まだまだー!だって先生は5分間隔の強い痛みが2時間って言ってたもん!」

母「そんなん、お産はそれぞれによって違うねんから、みんながみんな5分間隔が2時間続く訳ないやんか!」

私「、、、、うーーーん、でもまだこの痛みは我慢できる痛みやし、もっと痛くならないといけないはず!」

母「あんた、そんなところで我慢強さ出してどうすんの!お母さんなんか、もう痛い!って思ったらすぐ病院行ったで!」

私「、、、、だから、2回も家に帰されたんやろ!」

二人の日本語の聞きながら、おろおろする相方さん。
そうこうしていると、ほんとに痛みが5分間隔になってきた。
確かに2時間ぐらいの間にどんどん痛みの間隔が短くなってきていたので、今から2時間様子を見るのは危険と判断。朝の痛みより、確かに痛みも強い(しつこいけど、でもまだ我慢はできる。。。)ということで、病院へ行く事に。。。

時刻は夜の9時。
病院までは約20分。
その間にも陣痛の波が来ては去る。車の中でうーーーーん、うーーーーんと唸る私。でもやっぱり「5分間隔の強い痛みが2時間」が頭から離れず、

私「まだ子宮口も開いてなくて、帰されたらどうしよう。。。」

母「そうなったら、もうお母さんが言うたる!」

母よ、何を言うつもりだったのか分かりませんが、、苦笑
さてさて、これからいよいよ出産本番!
でも長くなりそうなので、パート2へひっぱります。。。(^^;)